霊的人生 実践項目2、利他愛の実践(周りの人々に対して)

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(*スピリチュアリズム普及会ホームページ思想Ⅲより)
地上人は「霊優位」を確立したうえで利他愛を実践するとき、霊的成長を達成することができるようになります。愛が本物となるためには、具体的な人間関係を築き、実際に周りの人々に愛を与えるという現実の行為・行動に至らなければなりません。‶霊的人生″とは利他愛を実践する生き方であり、心の霊主肉従から発生する愛です。心の肉主霊従からは利己愛が発生し、したがって利他愛の実践は心が霊主肉従であることが絶対基本となります。シルバーバーチは「宗教はサービス(無償の奉仕)です」と言っています。利他愛・無償の奉仕によって人間は霊的成長という宝を手にし、自力救済するとともに他者の救いが実現し、これこそが‶本当の宗教″なのです。

<利他愛を実践するためのポイント>
① 先に与える——与える(愛する)ことを、与えられる(愛される)ことよりも優先する。
相手や全体の幸福を、自分の幸福よりも優先する。見返りを期待せず与え続けることが「利他性(利他愛)の法則」です。愛の世界(愛のサイクル)は、自分が霊的上位者になり先に愛を与える中で相手がその愛を受け入れ、愛を返すようになって初めて築かれるものです。そして与えるものが大きければ大きいほど、自分の霊的成長が進むことになります。その際、何を与えたら相手の霊的成長と幸福にとってプラスになるかを知る必要があります。
② 与え続ける——与え続けることの困難を克服する。
見返りを一切期待することなく地上人の救いのために献身的に働いてきた高級霊の純粋な愛を見倣うことです。愛の実践の第一歩が「先に与えること」であり、次に「与え続けること」で‶愛のサイクルを維持・強化″されます。「霊的価値観」に立って見るなら失うものは何もないどころか、人間にとって一番大切な霊的宝(神の愛・霊的成長・霊的幸福)が、ますます与えられるようになるのです。ゆえに相手の反応とは関りなく、与えることだけに意識を向ければよいのです。
③ 相手を選ばない——‶好き嫌い″という人間的感情を乗り越える。
エスは「与えることを優先する愛」「愛しがたき者をも愛する愛」の見本を示しました。又、イエスの教えは‶敵をも愛せ″という、相手を選ばない愛の重要性を訴えたのです。家族も他人も外国人も同じ「神の子供」であるという「霊的同胞意識・霊的家族意識」を持ち、すべての人を別け隔てなく愛することなのです。「霊的視野」に立ってこそ感情や好みを乗り越えて人類愛を実践することができるのです。

利他愛の実践には必ず自己犠牲がともないます。相手に対する愛が本物であるなら、必然的にそれに見合った自己犠牲を払うことになります。真の利他愛なら、喜んで自己犠牲を受け入れるようになるものです。すなわち「自己犠牲の多寡によって利他愛のレベルが決まる」ということです。地球人類救済のために働いている高級霊たちは、喜びに満ちた霊界での生活・霊的進化の歩みという最大の霊的宝を犠牲にして献身しています。「最高の利他愛」とは、人類の霊的進化と真の幸福のために、自分が持っているもののすべて、人生のすべてを捧げる愛のことなのです。それは愛を最高の形で表現しているということです。

<利他愛の具体的な実践内容>
① 最低限の利他愛実践のラインを守る
●利他愛実践の前に「霊主肉従」の努力をする——自己の‶内面の敵″としっかり闘って、これをコントロールするという基本を確立する。
●人を非難したり、けなしたり、攻撃しない——「霊的真理」を知ったスピリチュアリストには、真理を知らない人々とは異なる重大な責任を背負っているのです。
●他人に迷惑をかけない——周りの人々への気配り・配慮は、利他愛実践の大前提であり出発点です。‶自己コントロール″のできない人間は利他愛を持つことはできません。
●‶スピリチュアリズム″を利用して人々を騙さない——スピリチュアリズムの「霊的真理」を利用して、富や名声を得ようとすることは、「霊的法律(神の摂理)」から見た時、最も悪質な行為・最大の利己的行為と言えます。
② 自分への避難や攻撃に対して、同情心と寛容さを示す
 「スピリチュアリズムの普及」は、これまでになかった霊的世界の開拓です。当然周りの人々からの反発や迫害は避けられません。そういう相手に対して、スピリチュアリストは「霊的視野」からの同情心を持ち、寛容な見方をすべきです。真理にそった祈りの心で相手を包むことができれば、それは利他愛を実践していることになるのです。
③ 可能なかぎり、人々に手を差し伸べる
●自分より恵まれない人々に手を差し伸べる——親切心・優しさ・思いやり・励まし・協力・援助等
●奉仕のチャンスは、無限にある——里親としての奉仕・障害者のための奉仕・動物愛護のボランティア・環境問題のボランティア等
●犠牲を厭わない——「相手は自分と同じ神の子供であり、霊的兄弟(姉妹)である」という真理に立った深い平等意識を持ち、「自己犠牲」は当然のこととして望む
●人目につかないようにこっそりと——人々の評価を求めず、誰にも気づかれないところで、相手のために誠心誠意を尽くす。神と霊界の人々は正しく判断してくれている
●時間とともに広がっていく利他愛実践のチャンス——霊界の人々は、地上人を道具として用いて「もっともっと人類のために愛を実践したい」と願っているのです
●人を選り好みしない——どのような奉仕・ボランティアをするのが重要ではなく、どんな人に対しても分け隔てなく与えることができるかどうかが問われるのです
④ 周りの人々の霊的成長を祈る
  相手への手助けは、相手の「霊的成長」という地上人生の目的にそって考える。本当の愛の示し方とは、‶苦しみには大きな意義があることを教え、耐えて苦しみを乗り越えられるように励ましてあげる″ことです。試練に打ち克つことができるように祈ってあげるべきです。「霊的視野に立って相手を眺め、霊的成長を祈る」これこそが真実の利他愛の実践なのです。
⑤ 周りの人々に対して「霊的真理」との出会いを祈る
‶一刻も早く真理を受け入れられる時が来て、霊的人生を歩めるように″と祈ることは、高級霊と同じ視点に立って本当の愛を実践していることになるのです。
⑥ 時期のきた人々に「霊的真理」を伝える(霊的真理の普及活動)
  普遍的な叡知の霊的真理を教えてあげることは相手の‶霊的救い″につながり、「霊的成長」に直結する最高の利他的行為と言えます。
⑦ 子供を正しく育てる(霊性教育)
  親は育児を通して「霊的成長」がもたらされるようになっています。自分の子供に真理を教え霊的人生を歩ませようとすることも伝道の一部と言えます。
⑧ 他の生命体を慈しみ愛する(動植物への利他愛の実践)
  人間には、霊的進化の道の先輩として他の生命体を愛し慈しみ、ともに進化・発展する環境をつくっていく使命が与えられています。愛によって他の生命体の進化を促すということです。

利他愛を実践するためには‶新鮮な霊的感性″と‶奉仕に対する情熱″を持ち続けることが必要となります。利他愛の実践を継続するためには、霊的エネルギーの補充が重要になります。霊的エネルギーの枯渇は‶霊的マンネリ(霊的ボケ)″となり、利他愛継続するうえで最大の障害です。そのためには、日頃から「霊主肉従」の努力をしていることが不可欠です。霊的真理を繰り返し読み絶えず祈り、高い霊的意識を持った友人と交わり、肉体の管理を心がけるといった「霊優位(霊主肉従)の闘い」が必要とされます。

*利他愛の実践には2つあります。次回は2つ目の‶霊的真理の普及″について掲載します。
——シルバーバーチの言葉——
「最高の徳は愛他的です。愛すべきだから愛する、愛こそ神の摂理を成就することであることを知るが故に愛する、これです。」(霊訓 1)
「我欲を棄て他人のために自分を犠牲にすればするほど内部の神性がより大きく発揮され、あなたの存在の目的を成就し始めることになります。家族的情愛や恋愛が間違っていると言っているのではありません。外へ向けてのより広い愛の方が上だといっているのです。排他性の内向的愛よりも発展性の外向的愛の方が上です。いかなる資質にも上等のものと下等のもの、明るい面と暗い面があるものです。
家族的な愛は往々にして排他性を帯びます。いわゆる血のつながりによる結びつきです。それは進化の過程における動物的段階の名残である防衛本能によって支配されていることがよくあります。」(霊訓 1)
「自我を発達させる唯一の方法は自我を忘れることです。他人の事を思えば思うほど、それだけ自分が立派になります。」(霊訓 9)

*なおこれらの引用にあたってはスピリチュアリズム普及会の許可を得ています。