守護霊との二人三脚の歩み

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守護霊とはどのような存在で、何の目的で個人を守り導くのでしょう。物質の世界では見えず聞こえない守護霊を、人間はどのように認識できるのでしょう。地上で生きる人間は試練の大きさにうんざりし、孤独の中で生きています。次元の違う世界で生きる人間と守護霊との強い絆は、どのようにして築けばいいのでしょう。地上の人間は守護霊の援助で、スピリチュアリズムに「霊界の道具」として大きな貢献をなすことができるのでしょうか。

実は私と「守護霊」は、一対一の個人レベルにおける関係を持っています。誰もが地上に生まれてから今日に至るまで、ずっと一人の「守護霊」によって守り導かれてきました。そして私達が地上人生を終えるまでその関係はずっと続くことになります。守護霊は私達の性格・気質・前世の姿・霊的な因縁、さらには今後の人生行路から寿命に至るまで、当人に関するありとあらゆることを知り尽くしています。地上人生における隠れた行為についても一部始終知り尽くし、その上で私達の魂の成長にとって最も適切な導きをしてくれる、まさに完璧な教師的存在です。(人生の目的によっては背後霊の援助も受けることになります)

守護霊は私達の再生人生の、選択した試練の内容にも熟知しています。そしてその内容に基づき、私達がカルマを清算して霊的に成長していくための必要な状況をつくり出します。魂の成長をなすにふさわしい困難や厳しい道を用意するのです。その一方で私達がその困難を乗り越え成長できるように陰から応援し、私達の願いと祈りに耳を傾け、霊的摂理の範囲内で可能なかぎりの応援をしてくれるのです。又、睡眠中には、あの世のいろいろな所に連れ出し、さまざまな体験をさせ、死を迎えた時には真っ先に迎えに来て、新しい人生の手引きをしてくれる、「生涯の個人教師」「専属の霊的教師」なのです。

誰もが、そうした守護霊の愛と導きを得て個の地上人生を送っています。一片のエゴも含まない純粋な利他愛で包んでくれている存在を実感できるなら、今までの孤独感は消し飛んでしまうでしょう。守護霊の霊界からの働きかけ・指導は、すべて霊的摂理にそって進められていきます。しかし人間には‶自由意志″が与えられており、どこまでも地上人自身が自分の判断に基づいて行動します。その結果として魂を成長させることができるように導いていくのが守護霊の愛です。何の見返りも求めず、一方的に利他愛を与え続けるという、まさに労多く報われることの少ない奉仕を、この私一人のために継続してきてくれました。

守護霊の多くは、地上へ再生する霊の「類魂の一員」から選ばれます。魂の成長度が同じで、霊的な親和性によって結ばれている霊的兄弟の一人が「守護霊」となります。一方、霊的成長レベルの未熟さゆえに、幽界から直接、カルマの摂理・働きによって自動的に地上へ再生するケースも存在します。その際、守護霊となるのは、その再生する霊の霊的レベルに見合った低い霊です。(「類魂」ではなく、地上時代の血縁・先祖がなることが多い)一般的なケースは、類魂の中から一人の霊が中心霊から任命され、その役目を通じて守護霊自身も悪いカルマを清算し、同時に魂の成長をなす道を歩むことになります。守護霊の場合、再生とは違った形で「魂の成長」と「罪の清算」を果たすことができるのです。

同じ類魂の仲間であっても、地上人と守護霊では霊的視野・霊的真理の理解度、そして霊的純粋さにおいて、大人と赤ちゃんほどの違いが生じることになります。守護霊の実情を知り、その働きかけと導きを正しく受け止めるようになれば、守護霊と地上人の関係は、ずっと強固で緊密なものになり、霊界と地上をつなぐ霊的エネルギーのパイプは強く太くなり、守護霊からの導きや影響力をもっとストレートに得られるようになります。守護霊の導きを無にするのは、すべて地上人サイドの問題なのです。

そのために私達がなすべき努力目標は——守護霊が常に自分の背後に付き添い、愛し導いてくれていることを知ること。瞑想・祈りを通して受容的姿勢をとること。分からないことは守護霊に尋ねることで、インスピレーションで答えを得られること。守護霊のこれまでの守護と導きに感謝すること。——です。そして何よりも大切なことは、日々、霊的真理にそう努力をすることです。つまり心身を清らかに保ち、「良き霊界の道具」となれるよう努め、少しでも自分の人生を「霊的真理普及」のために捧げようとすることです。人間の力で及ばないことは、守護霊の援助で何倍もの力を得、スピリチュアリズムに貢献できるのです。そのおかげで私たちは、この地上人生を価値あるものにすることができます。

*守護霊の身元にこだわる行為は幼稚で愚かなことです。そのような程度の悪い好奇心に合わせて軽々しく守護霊の身元を教えるような霊は、全て低級霊のからかいです。

——シルバーバーチの言葉——
「母胎内での受胎の瞬間から、あるいはそれ以前から、その人間の守護の任に当たる霊が付きます。そして、その人間の死の瞬間まで、与えられた責任と義務の遂行に最善を尽くします。」(霊訓 1)
「私も、人間が苦しむのを見て涙を流したことが何度かあります。でも、ここは絶対に手出しをしてはならない、と自分に言い聞かせました。それが摂理だからです。その時の辛さは、苦しんでいる本人よりも辛いものです。しかし、本人みずからの力で解決すべき問題を、私が代わって解決してあげることは許されないのです。」(霊訓 4)
「必ず任命によって行われます。こちらの世界にはこちらなりの法則があり、それは地上よりはるかに厳格です。守護霊と人間との関係がうまくいくのは、当初において霊の資質のすべてが知れているからです。学校と同じです。学校長はあずかった生徒の潜在的資質を知りつくし、教師の才能を知りつくせば、どの生徒はどの教師のクラスが適切であるかが適確に判断できます。」(霊性進化の道しるべ)
「各自に守護霊がいることは事実ですが、ではその事実を本当に自覚している人が何人いるでしょうか。自覚がなければ、無意識の心霊能力をもち合わせていないかぎり守護霊は働きかけることはできません。霊の地上への働きかけは、それに必要な条件を人間の方が用意するしかしないかに掛かっています。」(霊訓 2)
「両者の関係がどこまで親密になるかは、地上の人間の霊的成長しだいで決まることです。」(霊的新時代の到来)

*なおこれらの引用にあたってはスピリチュアリズム普及会の許可を得ています。