宗教の観点から見たスピリチュアリズムの全体像 その2

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キリっと身の引き締まる冷たさを伴って新鮮な空気を漂わせた早朝、初めて寄せ植えをしたプランターが八種類の小さい花々を咲かせています。これも神様が造られた命です。摂理に従ってそれぞれの形に色を添えて可愛さを競っています。このベランダの向かいには杉並木があり、その合間から紅葉した桜が見えます。春の桜が楽しみです。

 (*10月読書会学習内容です)

スピリチュアリズムによる宗教革命とは、霊的真理の普及によって、地球上のすべての宗教を霊界の宗教に置き換えようとする、大変革の事です。真の宗教とは「神」と「神の摂理」を信仰対象とします。イエスは信仰対象ではなく、地上人の正しい生き方のお手本とすべきです。正しい生き方とは霊的成長を目的とし、摂理に一致した日常生活を送ることです。その摂理には「霊優位(霊主肉従)の摂理」「利他性の摂理」「カルマの摂理」が存在し、その中で「利他性の摂理」が最も重要となっています。霊的成長のための実践項目とは、それぞれ「霊主肉従の努力」「苦しみの甘受」「利他愛の実践」です。これらが霊的成長を促すための宗教の教義とされなければなりません。霊的コントロールによって霊主肉従となり、苦難を乗り越え、利他愛で生きること、これこそが真の宗教です。その点でこれまでの宗教は、霊的無知のため正しい神観を持てずすべて失格です。

 シルバーバーチは「サービスに優る宗教はない」と教えてくれています。それは見返りを求めない純粋な無償の奉仕を示しています。地上の宗教での他力救済的生き方では霊的成長は望めません。自らが多くの苦難の体験を通して、魂を磨いていく自力救済的生き方こそが神の分霊(ミニチュアの神)を顕現させていくことになり、神に近づいていくことであり、幸福へ至るためのプロセスなのです。宗教とは本来、人類の霊的成長を促すものでなければなりません。それに反するものはすべて間違いであり、害以外の何ものでもありません。一人一人の霊的成長が拡大することでスピリチュアリズムの最終目的である霊的同胞社会が確立されていきます。

 地球上の宗教を一掃し、霊界の宗教を地上に確立することが宗教革命であり、これまでの革命とは次元が異なります。宗教革命であれ、社会革命であれこれまでは武力闘争・流血が付きものでした。スピリチュアリズムの宗教革命による武器は「霊的真理」であり、流血とは無縁です。霊界から地上に真理をもたらすところから始まり、時期のきた人が真理を受け入れ、それが長い年月をかけて地上に真理が浸透していきます。それに伴って地上の宗教は徐々に消滅していく・・・それがスピリチュアリズムの宗教革命です。根本からの大変革には何百年~千年の時間をかけて確実に進展していきます。その時こそ人々は霊的牢獄から解放され霊的自由となります。

 シルバーバーチは宗教革命を‶魂の革命″と呼び、それは必ず成功すると言っています。すべては霊的真理を知り理解を深めた地上のスピリチュアリストにかかっています。スピリチュアリストは地上の道具として重要な位置にあり責任があります。完璧な道具になるほど、また、その道具が増えるほど霊力が強まり、宗教革命達成が早まることになります。シルバーバーチは「もっと多くの道具・多くの人材が欲しい。地上の道具がなくては何もなし得ない」と言っています。スピリチュアリストは道を切り開く立場にあります。霊界人の手足となって献身的に働く多くの道具が望まれています。スピリチュアリズムは地上に真の幸せをもたらすための宗教革命です。それは地上の宗教を霊界の宗教に置き換えることであり、これこそがスピリチュアリズム(超宗教)なのです。人類の幸せのため一身を捧げ高級霊の道具として働けることは、価値ある人生を歩むことになります。

 ——シルバーバーチの言葉——

「私たちが忠誠を尽くすのは、一つの教義ではなく、一冊の書物でもなく、一つの建造物でもなく、生命の大霊とその永遠なる摂理です。」(教え上)

「宗教とはサービスです。これはもう何度繰り返したか分からないほど、何度も申し上げています。サービスに優る宗教はありません。サービスは霊の通貨です。分け隔てなく、すべての人に、愛と慈しみの心で臨むことができれば、あなたは最高の意味において、‶宗教的な″人間であると言えます。最高の神性を顕現しているからです。元来は、それが全宗教の基盤であらねばならないのです。」(啓示)

「私たちは常に霊的真理の宗教的意義を示そうと努めています。なぜなら地上人類がその霊的な重要性を認識すれば、戦争や流血による革命よりも、はるかに大きな革命が生じるからです。それは‶魂の革命″と呼ぶべきものです。地上のすべての人間が霊的存在としての本来の権利——霊の自由を享受する権利を手にすることになります。そのときには何世紀にもわたって人々の魂の足かせとなってきたものが、すべて取り払われることでしょう。」(教え上)

「しかし間違いなく言えることは、新しい世界の種子がすでに地上界に根付いているということです。既得権力の座に安住している者たちがいかなる策を弄しても、それは功を奏さないでしょう。」(教え上)

「あなたは、今まさに崩れつつある世界に身を置いていることを自覚しなければなりません。新しい秩序による世界、真の意味での天国が到来する時代の幕開けを見ているのです。その誕生には、痛みと苦しみと涙がともなうことでしょう。しかし最後には、大霊を中心とした世界が築かれるようになります。あなた方一人ひとりが、その新しい世界を招来する手助けができるのです。なぜなら、すべての人間は大霊の分霊であり、大霊の仕事の一翼を担うことができるからです。」(教え下)

 *なおこれらの引用についてはスピリチュアリズム普及会の許可を得ています。