人生の目的とは

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長い雨期が終わり夏本番に入りました。コロナ感染が爆発的に激増しています。皆様ご無事でありますように。コロナ非常事態宣言中に国民の声を無視して五輪オリンピックの開会式が行われました。今でも、五輪にかけるお金を中小個人企業のコロナ倒れの救済のために使われたら良かったのに…との声が多いと思います。民主主義の日本のはずなのに‶自由民主党の弱独裁化″と思うのは私だけでしょうか。しかし開会した以上、感動で世界を一体化できる成功の五輪であって欲しいと思います。これはあくまで私個人の意見です。世界の動向、日本の行方が気になります。

 パンデミックの最中、一部の世界の覇権を狙う影響力による混乱や、どの国も経済のどん底で苦しむ中、何ひとつ解決策を見出せないでいます。なぜ人間は国・民族・肌の色・宗教の違いによって差別をするのでしょう。一部の特権階級による豪華絢爛な生活と、多くの貧困階級の悲惨な生活。独裁によって少数民族への人権侵害やヘイトクライム等、文明が高度に発展しても人間の精神は進化発達の感が見えません。今こそ人間は何のために地上に生まれてきたのかを問い、精神を人生の根幹に向かい合う時と思います。

 人間は霊・霊の心・霊体という霊的要素と、肉の心・肉体という物質的要素を合わせ持った存在です。霊が主で物質が従です。その中で「霊」は人間だけに与えられた「神の分霊(ミニチュアの神)」であり、人間の構成要素の中で最上位を占めています。それゆえ地球上の生命体の中で人間は霊的に頂点に位置しています。霊的次元の長となっている以上、それなりの責任が付与されます。それは‶人間より霊的に低い生き物を愛し導く″という使命があるということです。ペットとして人間の家族の一員として生きた動物は、野生の動物より穏やかで優しく、時には人間を守ろうとします。その動物は人間の愛によって霊的に成長したことを意味します。

 この霊的知識が世界中に広まれば、かつて地上にいたナザレのイエスの言葉通り‶野獣も子羊も仲良く寝そべる世の中になる″ということです。それはシルバーバーチの言う「世界の天国化・神を親とする霊的同胞世界の実現」に他なりません。東京スピリチュアリズムサークル読書会では、『シルバーバーチの霊訓』を基にした「霊的真理」を学んでいます。「人間観」の学びを終えて、6月、7月は「人生観」を学びました。人生観は‶人間は何のために地上に生まれてきたのか″の疑問を明らかにする学びです。人間は霊的親である神より「神の分霊」を与えられているため、永遠に霊的成長をし続け、「神」に近づく努力をする存在です。しかしどこまで行っても神とは合一を果たせない永遠の進化向上の道を歩むことになります。

 霊的成長のための実践項目として、①霊主肉従の努力、②利他愛の実践、③苦難の甘受があります。①霊主肉従の努力は、お金や地位・名誉・権力という物質を中心とした生き方より、魂の向上を重視する努力を成すことで、②利他愛の実践が可能になります。物質中心主義では利己愛しか生まれないからです。利他愛とは自分より他人や動植物を思いやる心です。そして多くの苦難の体験を乗り越えることで精神は、忍耐力・寛容心・正しい生き方の方向性を身に付けることになります。それが③苦難の甘受です。その3つを実践し続けることで霊的成長が可能になり、それこそが地上人生の目的(霊的成長至上主義)です。それは次の世界(霊的世界)に渡る準備が整ったことを意味します。

 地上の宗教教義とは比べものにならない位、高度な教えです。地上にある教義の中で魂から納得できる唯一の教えです。神に祈るだけ・多くの布施を奉納し・信仰を誓い・罪を告白することで全てが許され、死後天国行きが約束される…など、霊的無知から生まれた人工の教えで魂が救われるはずがありません。自らを苦難によってカルマを清算し、多くの体験によって‶魂の琴線″に触れる生き方でしか霊的成長は叶いません。自力救済という克己努力によってのみ神の願う霊的成長が可能になります。「霊訓」に出会えた人は本当の幸せ(霊的成長)という人間の宝を手にしたと言えます。しかし霊訓はあくまで手引書です。手引書にそって実践努力という終わりのない永遠の進化向上の道を歩むのが人間の使命です。

 シルバーバーチは「神はなぜ、永遠の進化向上という終わりのない道を人間に与えたのか、今も納得できていない」と告白をしています。人間は神によってそのように創造されたということしか分かりませんが、霊的成長の階段を一歩ずつ登るごとに幸せを感じることは間違いありません。それは「霊訓」と出会う数年前の自分と、今の自分を比べてみると一目瞭然です。自分の幸せは奮闘努力して自力で達成するしかありません。地上の宗教のように他力本願では達成できないのです。「霊訓」を理解できるということは、苦難の人生こそが本当の幸せに至る道であることが納得できます。納得できるからこそ他人に「霊訓」を勧めることができます。それが霊的成長の実践項目④真理の伝道です。

 2千年前イエスは「物欲にとらわれない生き方」と「隣人愛」を説きました。それはシルバーバーチの教えの実践項目、「霊主肉従の努力」と「利他愛の実践」と同じものです。当時の人々はそれが理解できず、間違った人工の教義を作ってしまいました。それが人間の魂を霊的牢獄に閉じ込めることになったのです。そして宗教戦争や魔女の火刑という悲惨なできごとを引き起こしました。近代にいたっても戦争・飢餓・環境破壊・人権侵害・動物虐待など悪癖がおさまりません。今こそイエスが願った教え、シルバーバーチの教えを一人でも多くの人に伝えたいと思います。それが霊界の願いでもあります。

 *読書会の学習内容の詳細は東京スピリチュアリズムサークルのホームページと他のスピリチュアリストのブログをご覧ください。感想と意見はあくまで私個人の見解です。