神観①~③

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6月読書会ではスピリチュアリズム思想体系[Ⅱ]「神観」の前半を学びました。‶5つの神の定義″には①創造主としての神②大霊としての神③愛の始源としての神(愛なる神)④摂理(法則)としての神⑤究極の理想としての神…があります。①~⑤のすべてを総合したものが真実の神の概念です。今回はそのうちの、前半の①~③を学びました。普及会出版の、思想[Ⅱ]「神観」を体系的に整理したビデオを見て、その後に説明を加えた意義深い学びとなりました。私自身は読書会出席前にビデオを見終え、ホームページ「神観」を読み終えての参加でしたが、読書会参加しなければ理解には至らなかった部分がありました。

神は霊界と宇宙、そこに存在する全生命体・全存在物を創造されました。唯物主義に基づく「進化論」は目に見える進化論のことであり、スピリチュアリズムでは進化論を間違いであるとしています。神は万物を、神の意思・イメージによって段階的に造られました。それをスピリチュアリズムでは「進化的創造論」と呼びます。人間は神から「分霊(ミニチュアの神)」を与えられ、それを本体とした個別の存在となりました。その本体が全生命のエッセンスであり最も重要です。神の分霊が人間に与えられたことは、神の要素(知・情・意)がすべて人間に内在していることになります。神の分霊を与えられた人間は、‶神の子供″であり、神と人間は‶霊的親子″関係にあります。霊界人も地上の人間と同じく神の子供であり、霊界人と地上人は霊的兄弟姉妹です。一人一人の人間は神と霊的絆で結ばれ、神と霊界人と地上人は‶霊的一大家族″なのです。

神に無く人間だけが持っているものは「霊的成長を求める霊的本性」であり、それが神と人間の根本的な違いです。神は始めから完成された存在であるため、霊的成長を求める必要はないことになります。この部分は、今回初めて明らかにされました。シルバーバーチは神を、「大霊・グレートスピリット」と呼びました。神は人間が考えるあらゆる形式・概念を超越した存在であり、無形・無限・性別・年齢もない永遠の霊的存在です。すべてを包み込む‶大きな心″のような存在、‶無限に広がる意識体″始めも終わりもない永遠の存在です。そして神は被造世界の全存在物にあまねく存在する崇高なる愛の力なのです。ゆえにシルバーバーチの神の呼び名「大霊(グレートスピリット)」は、神の実態を的確に示している言葉なのです。

又、神は全ての生命体・存在物を‶愛″から創造されたため、被造世界・被造物には‶神の愛″が充満しています。神は自らの愛の対象として全存在物を造られたのです。神の愛は‶究極の利他愛・完全無欠な至高の愛″であり、地上人の利他愛とは次元が異なります。人間の想像を超えた完璧な愛なのです。その神の愛は霊界に行けばストレートに感じることができ、神の愛の中で生きるようになるのです。神と人間は‶愛の絆″である‶親子愛″で結ばれています。人間同士も‶愛の絆″である‶人類愛″で結ばれているのです。ゆえに人類は神の愛で結ばれた‶霊的兄弟姉妹(霊的同胞)″です。神と人間の親子愛を縦の愛の関係とするなら、人間同士の人類愛は横の世界に展開したものです。この横の愛を、かつてイエスは隣人愛と呼びました。よって神と全人類は、神を共通の親とする‶霊的一大家族(霊的同胞世界)″であり、これが、人類が目指す理想の世界なのです。愛は摂理の成就なのです。

人類の多くは宗教を信仰していますが、崇拝の対象となる神の概念は、真実からは程遠く違っています。「シルバーバーチの霊訓」の学びを、読書会を通じて深めるごとに、神の真実の姿が明瞭になってきました。霊訓はイエスの教えであり、地上人にどうしても伝えたかった真理の一つ(神観)なのです。イエスが示してくれた真実の神観、これが信仰の核となっています。イエスは2千年前から今日までずっと神の愛・神観を人類に教えたかったことを思うと、イエスの人類への愛がいかに深いかが実感として心に迫ってきます。普及会出版のビデオは、イエスの人類への深い愛・願いがあらわになった特別のビデオです。神の真実の姿の理解を一層深め、霊的成長の糧としてまいります。宗教の核と言える神の概念を知らずして霊的成長はあり得ません。この霊的新時代の幕開けに生まれ合わせた奇跡を幸運と思い、イエスの愛を身近に感じながら地上人生を歩めることを感謝し、人類救済大計画の地上の道具として奉仕してまいりたいと思います。

——シルバーバーチの言葉——

「神とは非人間的存在でありながら、同時に人間性のすべてを表現する存在です。これはあなた方には理解できないことでしょう。神はすべての生命の中に宿っています。その生命が人間という形で個別性を持つことによって、神は森羅万象を支配する法則としてだけでなく、個性をもつ存在として顕現したことになります。

ですから神を一個の存在としてではなく、無限の知性と叡智と真理を備えた実在そのもの、人間に想像し得るかぎりの神性の総合的統一体と考えてください。それは男性でもなく女性でもなく、しかも男性でもあり女性でもあり、個性というものを超越しながら同時にあらゆる個性の中に内在しているものです。

神は万物の内側にも外側にも存在しています。神から離れては誰ひとり存在できません。神から切り離されるということがあり得ないのです。あなたの中にも存在しますし、雨にも太陽にも花にも野菜にも動物にも、その他いかに小さいものでも、存在を有するかぎりはすべてのものに宿っているのです。

私が大霊と呼んでいるこの神の概念を伝えるのは至難のわざです。あらゆるものを支配し、あらゆるものから離れず、存在するものすべてに内在している崇高な力です。」(霊訓11)

*なお引用についてはスピリチュアリズム普及会の許可を得ています。