死の直後について

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●人間観…人生観…死生観…死の直後…幽界…霊界…再生観(人間が今後たどる道筋)
前回は「死生観(死について)」をお送りしました。今回は「死の直後」について学びます。
肉体と霊体を繋いでいるシルバーコードが完全に切れて心臓が停止することが、本当の死です。そして肉体を地上に残して霊体は、人間本来の住処である霊界に赴きます。ですがその人の霊的成長度によって死から霊界へのプロセスが違ってくるのです。

人間は死ぬと霊界の下層である幽界の一番下にある休憩所のようなところで一旦眠りにつきます。その死の眠りから目覚めるところまでは皆同じですが、目覚めたところから人それぞれの過程を通ります。地上時代の生き方や思い込みによって、およそ三種類の過程に分かれます。
① 大半の地上人(霊的知識に無知な一般人)の場合
肉体と同じ形の霊体があるので自分が死んだことに気づかず混乱状態に陥ります。そういう人は再び眠りに着き霊界人の看護を受けます。先に死んだ人が出迎えに来ているのに、混乱状態が何も見えなくしてしまい又眠りに着くしかないのです。自分の死を自覚するまで何度でも眠ることになります。死の自覚ができるとやっと出迎えの人が見え、再会を喜ぶことになります。そして幽界へと進むことができます。
唯物論者や間違った宗教の狂信者の場合
死を頑なに否定し、いつまでも地上と同じ生活を続け、その状態が長く続くと同じ思いの者同士が集まって集団化し、地上人に働きかけ(憑依現象)悪事を働きます。地上の宗教の間違った教えに洗脳され、それが魂にまで染みついた人は狂信の中で地上と同じ信仰生活を続けることになります。霊的意識が目覚めるまで狂信的な地縛霊として過ごすことになります。しかしいつかは憑依が悪事であることに気づき、心の痛みとともに反省が芽生えます。そこから休憩所で長い眠りに着き霊界人の看護を受けます。そしてやっと「死の自覚」に至ると①の人より長い償いのプロセスを踏み、いずれ幽界へと進むことができるようになります。
③ 生前から霊的知識を知っている人の場合
始めの死の眠りから覚めるとすぐに自分が死んだことに気づきます。すると先に他界した人たちとの再会が叶います。その後は幽界へとスムーズに進むか、あるいは休憩所での短い眠りを経て幽界へ進むことになります。霊的知識を知っている人に魂の混濁は無く、霊界人の手を煩わせることもありません。

このように死の直後にたどるプロセスは一人一人の生前の生き方や霊的知識の有無によって違ってきます。生前に霊的知識を知り摂理にそった生き方をすることが、いかに大切かがわかります。霊的知識があると死後すぐに「死の自覚」が芽生え、次のプロセスへとスムーズに進むことができ、霊界人の手を煩わせることもありません。霊界人はすべて人間への愛から奉仕活動として働いています。

休憩所での眠りを通して地上的雰囲気から隔離し、霊的雰囲気になじませていきます。又この眠りの期間に地上人生を振り返り反省することになります。生前の行いがスクリーンの中に展開し、自分の行いの間違いに対しては反省し、正しかったことには胸をなでおろすことになります。行いの内容によっては恥ずかしさのあまり、いたたまれなくなります。

また眠りの期間中にすべての地上人が、睡眠中に幽体離脱をして幽界で体験したことを思い出します。それは生前から死後の生活のリハーサルをすることで、死後のショックが和らげられるようになっているのです。「死の自覚」は霊的視野(霊的能力)が開けることであり、先に他界した家族や知人の出迎えが見えるようになり、再会の喜びと感激を味わうことになります。そして幽界での新しい生活が始まります。

次回は死後の世界である「幽界」についてお送りします。終わりにシルバーバーチの言葉をお送りいたします。なおこれらの引用にあたっては、スピリチュアリズム普及会さんの許可を得ています。

——呼吸が止まった直後にどんなことが起きるのでしょうか。
「魂に意識がある場合(霊性が発達している人の場合)は、霊的身体が徐々に肉体から抜け出るのが分かります。すると霊的な目が開き、自分を迎えに来てくれた人たちの姿が見えます。そしてすぐに新しい生活が始まります。魂に意識がない場合は、看護に来てくれた霊の援助によって適当な場所、例えば病院とか休憩所に連れて行かれ、そこで新しい環境に慣れるまで手当てを受けます。」(シルバーバーチ

「あらかじめ霊的知識をたずさえておけば、死後への適応がラクにできるのです。何も知らない人は適応力がつくまでに長期間の睡眠と休息が必要となります。知識があればすんなりと霊界入りして、しかも意識がしっかりとしています。要するに死後の目覚めは暗い部屋から太陽のさんさんと照る戸外へ出た時と似ていると思えばよろしい。光のまぶしさに慣れる必要があるわけです。」(シルバーバーチ

「それも霊的自覚の程度によります。程度が高ければ、それだけ調整期間が短くてすみます。忘れてならないのは、私達の世界は精神的な世界、霊の世界であり、そこでは自覚というものが最優先されるということです。精神が最高の権威をもち、支配しています。精神が指示したことが現実となるのです。」(シルバーバーチ